コプト博物館
コプト博物館について
コプト博物館は、世界中のコプト美術品と遺物の中心地であり、ETBツアーズ・エジプトと共に探訪することができます。エジプト各地から集められた古代の遺物が一堂に会し、エジプトの歴史を時代ごとに映し出す場所です。
コプト博物館は世界最大の宗教遺物博物館であり、カイロの日帰りツアーで訪れることができます。この博物館では、紀元1世紀から4世紀までのローマによるキリスト教迫害の歴史が語られています。この時代は「殉教者の時代」と呼ばれ、ローマ人は多くのキリスト教徒を殺害し、拷問しました。やがてローマはキリスト教を公認し、コプト博物館には当時の出来事が克明に記録されています。
博物館はカイロ市のオールド・カイロ地区、バビロン要塞跡に位置し、エジプトのツアーパッケージの一環として訪れることができます。
コプト博物館設立の発想
コプト博物館の設立は、フランス人エジプト学者によって提案されました。彼はエジプト各地からコプト遺物を集め、当初はエジプト考古学博物館の一室に収めました。その後、遺物が増加したため、独立したコプト博物館を創設する必要性が高まりました。
特にコプト研究者のマルクス・スミカが大きな役割を果たし、コプト遺産の保存を呼びかけました。彼は17年間にわたり献身的に活動し、寄付を集め続け、ついに1910年にコプト博物館が開館しました。
コプト博物館の歴史
キリロス5世教皇は正教会の一部を提供し、コプト遺物の収蔵を可能にしました。当初、博物館はハンギング・チャーチの2室から構成されていました。1931年までは教会の管理下にありましたが、その後はエジプト教育省に移管されました。
博物館は拡張され続け、旅行者が短期ツアーで訪れられるよう整備されました。しかし1992年、エジプト全土を襲った大地震で博物館は甚大な被害を受け、長期間閉館しました。
閉館期間は14年間に及び、その後、政府と民間の協力によって復元が進められました。今日、博物館は再び美しい姿を取り戻し、ローマ時代の迫害を受けたキリスト教徒の歴史を語り継いでいます。
コプト博物館の宝物
コプト博物館には、コプト的要素と古代エジプト文化が融合した遺物や文書が収められています。さらにビザンツ文明やイスラム文明の影響も見られます。展示を注意深く見ることで、キリスト教誕生からのコプト史をたどることができます。
博物館は2つの大きな建物で構成され、26の展示室を持ち、約16,000点の遺物が展示されています。
特に有名なのは、ダビデの詩篇を収めた書物で、専用の展示室に保管されています。また、聖バルバラ教会の扉や聖人教会の祭壇といった木彫作品は、コプト時代の彫刻美術を学ぶ上で重要です。
さらに、紀元4世紀の石棺(十字架の刻印付き)、キリスト教の文言が織り込まれた布、モーセに由来する象牙の櫛(9世紀)、そして葡萄で装飾された冠などが展示されています。
コプト博物館の旧館
旧館では、美しい装飾や建築デザインが数多く展示されています。14日間のツアーでは、狩猟を描いた壁画、水草やナイルの神「ニルス」を描いた石版、ローマ支配時代の建築技術を示すデザインなどを見ることができます。
さらに、ウサギやクジャクの文様、そして聖書の写本なども展示されています。
忘れられない歴史
コプト博物館の設立は、偉大な学者や思想家たちの努力の結晶です。博物館内のすべての遺物は、古代の文化と歴史を語ります。
館内には、聖家族の旅路を描いたタペストリーや、11,000点以上の写本を収めた図書館があります。これらの収蔵品はエジプト各地の教会から集められました。
コプト博物館は他のエジプトの博物館と同様に、偉大な時代を物語りますが、その独自性によって際立っています。
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